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看護師の定年制について

 看護師の離職率が高いことが指摘されていますが、看護師の定年とはいったいどのようなケースを指すのでしょうか?まず、職場には大きく分けて2つ存在します。1つ目は病院です。病院の中にも総合病院と医師が個人でやっている病院があります。総合病院の場合には、定年が60歳と設定されていることが多いでしょう。一方、個人病院は定年を設けていないところも珍しくありません。なぜなら、看護師の最低人員数は病院の規模に応じて定められているからです。そのため、看護師の資格保持者を一定数病院で雇用しなければなりません。総合病院の場合、人員の確保が比較的容易ですが、個人の病院の場合、人員確保が困難です。ゆえに、個人病院の場合は、一定の年齢に達したら退職というシステムを適用していないのです。したがって、総合病院と個人病院との間には、看護師の退職に対する考え方に差があるのです。

 また、福祉施設の場合には、法令上看護に従事者するものを一定数雇用しなくてはならないという義務はありません。そのため、一定の年齢で退職する制度が設けられている場合があります。しかし、福祉施設の場合、利用者と職員が密接な関係を築いていることも多いので、60歳を超えてもパートタイムで勤務する看護師は意外に多いのです。

 このような状況は福祉施設側から見ても有能なスタッフを雇用し続けることができるので、メリットになります。また、働く看護師にとっても老後の収入源を確保できるため、お互いにとって有益であると言えます。